福岡市博多区那珂南小学校演劇クラブ演劇ワークショップ概要はこちら 講師:松隈俊浩2003年の1月23日(木)から計5回に亘り、福岡市立那珂南小学校の演劇クラブにおいて「劇あそび研究家・松隈俊浩さん」に、演劇ワークショップの指導をお願いしました。 松隈さんは、アマチュア劇団で自ら芝居をされると同時に、こどもを対象とした演劇ワークショップ指導の経験もあります。また、小学校の教壇に立たれた経験もあり、こどもたちとの共同作業には熟練されています。 松隈さんに対して、「このお兄さん、一体なに?」とよそよそしく距離感を持っていることが伺えました。 しかし、松隈さんは、「遊ぶ」ことをとおして演じることの楽しさを子どもたちに知ってもらおうと活動してらっしゃる方。最初はとまどっていた子どもたちも、松隈さんが繰り出すたくさんの遊びに引き込まれていきました。例えば、松隈グッズ・太鼓の音に合わせて「空いている空間に向かって自由に歩く・スキップをする・倒れる」を繰り返しているうちに、子どもたちは次第に思わず楽しげな声を出します。笑いながら、動く。ぶつかっては笑って、そのうちに身体がリラックスしていく様子が手にとるようにわかりました。いくつものゲームをこなし、子どもたちはすっかり魅了されたようでした。 3回目からは、「あそび」に想像力と表現を加えた活動を始めました。「駅」「海辺」というシチュエーションを与え、その「場」にいる人を子どもたちに演じさせ1枚の写真にする、というアクティビティです。4回目は、「桃太郎」を題材に3枚の写真づくり。桃太郎のお話のどの場面を取りあげるか、自分はどの登場人物になるかも子どもたちに考えさせました。桃太郎には無関係なテロリストまで登場する自由な発想で、子どもたちの様子の楽しそうなこと! そして最後の5回目は、「桃太郎」の3枚の写真の前後の話を考えて動きをつけようとしました。いきなりセリフと動き、となるとやはり難しいのでしょうか、少々こじんまりとしてしまいました。しかしそれは、たった5回でそこまでやること自体に無理があったのかもしれません。もうすこしやりたかった・・・・・・、もうすこし出来たらよかったのに・・・・・・、子どもたちも、クラブ顧問の先生も、そして松隈さんもそれぞれにその思いを抱いたようでした。クラブの部長が「演劇クラブじゃないよ、劇あそびクラブだ」といっていた言葉が印象的です。 既に「来年度もお願いできないか」という話がでているほど好評のうちに無事、5回のワークショップを終えました。(柴山麻妃) |